秋風に揺れるコスモスを見ると、
日本人のDNAが揺さぶられるような郷愁を覚えます。
と言っても町なかでコスモスを見かけることはとんと少なくなりました。
以前はよそのお宅の庭やプランターに咲いているコスモスを見て
秋を感じたものですが、
最近は名所と呼ばれる緑地や公園などに足を運ばなければ、
あの優美で繊細な咲姿に接することができなくなったような気がします。
ぜひ身近にコスモスを!
ということで、10月の壁画が完成しました。

淡色系の折り紙にお花紙を重ねて作ったコスモスが
とっても優しい雰囲気に仕上がっています。
薄いお花紙が破れないように慎重に貼り合わせました。

コスモスの可憐さもさることながら、
全景がとってもノスタルジックですね。
山や丘、手前の緑地は新聞紙のちぎり貼りで柔らかさを出しました。
ちぎって、

貼ります。


影絵もステキ。
黒と柵の茶色が全体を引き締める役目を担っています。

近頃ピンクのコスモスはあまり見かけなくなりましたが、
代わりに黄色やオレンジ色のキバナコスモスが
野原や空き地を席巻しています。
もともとは大正時代に輸入された外来種であり
園芸用として栽培されていたのが、
その旺盛な繁殖力によって野生化したそうです。
群生していると壮観ではありますが、
それにより日本固有の草花の居場所が狭められている現状を考えると
複雑な思いにとらわれてしまいます。